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さらに近くてもっと甘い
第7章 奥様の誕生日
────────…
まさか光瑠さんが、私のためにケーキを作ってくれるなんて…
考えてもみなかったことに胸がいっぱい。
さっきお腹の子が蹴った時だって、言いようのない幸せを感じたばかりなのに、私は本当に贅沢だ。
嬉しすぎて、微笑みながら光瑠さんのことをジッと見ていると、光瑠さんはさっきまで不服そうだった顔を少しだけ緩めた。
「お前が喜ぶなら……それでいい……」
頬に優しく口付けてくれた光瑠さんの笑顔を見て、少し安心した。
そして、改めて、色々なものが付いてるその顔が面白くてクスクスと笑ってしまった。
「どうしてそんなところに、チョコが付くんですか?」
「チョコの方が飛んで来たんだ」
「ふふっ……生き物じゃないんだから、そんなわけでしょ?」
手を伸ばして頬に付いてるチョコを拭おうとするけど中々取れない。
きっと一生懸命やってくれたんだろうな……
本当に……嬉しい。