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さらに近くてもっと甘い
第7章 奥様の誕生日
「お姉ちゃんも、一緒に作ってくれるの?」
ちょんちょんと、服を引っ張られて脇を見ると、光瑠さんに負けないくらい顔を汚した隼人が見上げて来た。
隼人も、一緒になってやってくれたのね。
それにしても、光瑠さんと隼人で料理なんて……二人がますます仲良くなっているようで、それもそれで嬉しくなった。
「うん……やってもいい?」
「うん!! 」
にこりと微笑んだ隼人の頭を撫でる。
本当にいつまでだってこの子は天使だ。
「もうね、ひかる卵も割れないし、ぜんっっぜん使えないんだよ!!」
「つっ…使えないってなんだ!! お前も変わらないだろうが!!!」
愛花ちゃんにエプロンを掛けてもらっていると、隼人と光瑠さんがワーワーと言い争っている。
面白いから口出しをしないで見ていると、光瑠さんが偉そうに腕を組んだ。
「大体俺は、普段人を使う立場にいる人間だ!! 俺が出来る必要はない!!」
って……そんなチョコ塗れの顔で開き直られても…ねぇ…?