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さらに近くてもっと甘い
第10章 一番近くに


まるで初めて入るかのような緊張が浩平に走る。

期待に胸と別の場所が膨らみそうになって、頭を振った。


がっつきそう……


我慢するのも限界が近い。亮にかっこつけたばかりだが、どれだけ大切にしたいと思っていても、理性が飛んでしまえば、今の自分は簡単に動物に成り下がる。



トイレで一回抜いた方がっ…

いやでも、彼女の家でそんな最低な事…っ

いやいや、乱暴になって傷付けるくらいならマシか…!?



リビングで立ち尽してあれこれ考えていると、突然背後からギュッと抱き締められて、ヒッ…と浩平は声を上げた。



「あ、愛花っ……」


「今日の浩平くん…変だよっ…」


「え…っ」


「……何考えてるのか…教えてっ…」



浩平は、自身の腰に回っている愛花の腕にそっと触れた。



「さすがに…言えねぇ」


「なんでっ……」


「……愛花に引かれたくねぇしっ…」



首を回して背後を見ると、愛花が少し涙目になりながら顔を上げた。




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