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さらに近くてもっと甘い
第11章 社内恋愛
───────…
カチャカチャと、お皿の音が響く。
ソファーでうーっと声を上げて体を伸ばした要は、流しで鼻歌を歌いながら食器を洗っている加奈子を見てニコリと笑った。
随分と機嫌が良さそうだ。
加奈子は、いつもそうだ。明るくて、全てを卒なく熟しているわけではないのに、何故か楽しそうで…
水を止めた加奈子は、視線を感じて泡のついた顔を上げて要を見つめた。
目が合って、ポッと顔が紅くなる。
慣れない……
美人は三日で飽きるとかいうけれど、イケメンは違うのかなぁ…
「随分、機嫌が良さそうだね?」
「え…?そうですか?」
「うん。何かいい事でもあった…?」
そう言いながら要は立ち上がる。
そしてヤカンに火を掛けようとしている加奈子の元に寄った。