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さらに近くてもっと甘い
第11章 社内恋愛
「た、ぶんっ……」
「ん……?」
頰についた泡。それを笑いながら、要は親指で拭う。
何故こんなところに泡につくのか…
まぁそれが、加奈子の愛らしいところでもある
「金曜日で…こ、ここに来れるからっ…」
カチカチと音を立てて、コンロの火がつく。
それと同じように顔に火がふきそうになっているのを誤摩化すように、加奈子はポットを取ろうと上の棚に手を伸ばした。
「……それはつまり…?」
「っ………」
少し意地悪く囁いた要は、背後から加奈子に寄って、伸ばしている手を掴んだ。
「分かっているくせに…っ…どうしてそうやって副社長はっ……」
「ごめんごめん」
優しく微笑んだ要は、紅くなっている加奈子の頰に軽く口付けると、そのまま簡単にポットを掴んで取り出した。