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さらに近くてもっと甘い
第11章 社内恋愛
───────…
うつ伏せていた加奈子は、カチャリという音に反応してゆっくりとベッドから起き上がった。
「─────……」
芳ばしい香り。
ぼんやりとカーテンの方に視線を向けて、もう朝であることを徐々に認識していく。
「おはよう───…」
「ひゃっ……」
ポタリと突然の小さな雫が加奈子の頬に落ちる。
「あ、ごめんね」
顔を上げると、髪の濡れた要が首にタオルを巻いて優しく微笑んでいた。
「あっ…わっ……」
慌てた加奈子の頬の雫を要は拭う。
「……体、大丈夫?」
「へっ……?」
「昨日…少し激しくしすぎたかなって思って」
微笑みながら、まるで動じない要の言葉に加奈子は昨夜のことを思い出してすかさず布団に潜り込んだ。