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さらに近くてもっと甘い
第11章 社内恋愛

心なしか荒い要の動きにどうしても慌ててしまう。


そう思いながらも身体は徐々に力が入らなくなっていき、要に身を任せることしか出来ない。



「っ……ぁっ………」


「──っ────……」



絡み合う舌が熱を帯びる。

ゆっくりと舌を離した2人にツー…と銀の糸が伝う。


そして、要はグッと歯をくいしばった。



「ふっ……くしゃ…ちょっ…」


「……………ごめん…」


「……………?」



自身の額に手を当てている要を見て、加奈子は軽く首を傾げる。


いつもと違う。


少し余裕がなさそうで……。でも、それは何故……?




「……コーヒーのおかわり、入れてくるよ」


「………あ……」



マグカップを持って去っていく要に声を掛けるが要はそのまま寝室を出ていってしまった。



まだコーヒーは十分マグカップには入っていたはずだ。


様子のおかしい要を疑問に思いながら、キスで熱の帯びた自分の体を抱き締めて、加奈子は再びベッドに倒れ込んでいた。

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