この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
さらに近くてもっと甘い
第12章 メガネデート
なんか、幸太郎くん……具合悪そう??
顔が紅い上に息が少し荒い幸太郎を見て、加奈子は首を傾げる。
「あの……」
「ひゃいっ…!!」
ちょっとした呼びかけに素っ頓狂な声を上げられて、加奈子は目を丸くしたあと、ふふふと笑った。
本当に幸太郎くんて、かわいいし、面白い。
「あ、や、あのっ……」
「……もし、具合悪いようだったら、言ってね?」
「え……?」
「なんか、顔が紅いし、少し苦しそうに見えたから……」
ゆっくりと顔を覗き込まれて、幸太郎の心臓は体から飛び出しそうなほど高鳴っている。
こんな情けない姿ばっか見せてたってダメだっ……
「あのっ……それは……!!!」
「わっ…」
突然幸太郎に腕を掴まれて、加奈子は無意識に体を反らせる。
驚いている加奈子の様子に若干戸惑いながらも、幸太郎はゴクリと唾を飲んだ。