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さらに近くてもっと甘い
第12章 メガネデート
要の質問に、光瑠は固まった。
不安…なのだろうか。いや…でも……
「しかも、真希さんは社長のお子さんまで妊娠していらっしゃるのに」
確かに、関根の言う通りだ。それは頭では分かっている。
今さら、真希が他の男に靡くなんて事は考えられない。それに1番恐れていたのは、紛れも無く今自分の前でそのように質問してくる、要だったのだ。
その要も、今は加奈子という相手を見つけて、幸せそうにしている。
「…………真希の気持ちが…他の男に向くとは別に思っていない」
そう言いながら、光瑠は少し癖のある自身の髪をかきあげた。
「なら……何故…?」
自分も同じだ。
あんなにも想ってくれている加奈子が、誰か他の男に靡いてしまうなんて事は思っていないはずなのに…。
「他の男に…微笑みかけているのが、癪に障る」
「………………」
「あいつは、誰にでも優しくて、困っている奴がいたら自分の事を差し置いて助けようとするし……」