この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
さらに近くてもっと甘い
第12章 メガネデート
──────────…
ふぅ……と息を吐きながら、加奈子は自身のお腹を擦った。
場所はイタリアンレストラン。買い物を終えた2人は、早めの夕食を取っているのだ。
「美味しかった〜〜。あ〜〜デザートどうしようっっ!!」
「あ、あのっ…」
「幸太郎くんも食べなね! あ、もしかして、まだパスタとか食べる? 男の子だもんね!」
「えあっ…そうじゃなくて…」
「いいよいいよ、遠慮しないで。お金のことなら心配しないでね!私の奢りだし!」
あまりの勢いで話す暇がない。それでも、明るい加奈子を見ているだけで癒されてしまう幸太郎は、完全に恋に落ちている。
「それに、私、人が食べてる姿見てるの好きだし!」
「っ…………」
好きと言われて、またトクンと心臓が跳ねる。それに耐えながら、姿勢を正す。
「そうじゃなくてっ……!あのっ…!お腹は一杯なんで大丈夫です!」
突然、はっきりと言われて、加奈子のマシンガンのような勢いが収まる。
「…………ただ…メガネのお礼が言いたくてっ…」
「え……? ああ、いいよいいよ!」
「すごくっ…あの…楽しかったですっ……」