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さらに近くてもっと甘い
第14章 新しい家族
深くため息をついた光瑠は、半ば諦めながら腕時計を見つめた。
屋敷に戻って、着替えて…
どうやら、真希と話す時間は取れなそうだ。
まぁ、少しでも、この義理の弟と遊んでやれば、本人も喜ぶだけでなく、真希も喜ぶ。
昨夜のことを謝罪するに当たって少しでも雰囲気をよくしておくことは大切なことだ。
「……10分だぞ」
軽やかに染み付きのジャケットを脱いだ光瑠を見て、隼人は案の定パァと明るい表情を見せていた。
「ひかるも僕と遊びたくてここに来たんでしょ!?」
「ちがっ──」
再び否定の言葉がこぼれ出たのを飲み込んだ光瑠はガシガシと頭を掻いたあと、そうだ!!と投げやりに返事を返す。
「やっぱりね!! 僕もひかると遊ぶの好きだよ!」
「…………そりゃあどうも」