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さらに近くてもっと甘い
第15章 副社長様のクッキーと甘いお仕置き
高身長に長い足がサラリと伸びる。
文句なしの完璧なスタイル。
サラサラとした黒髪
そこから覗くキリっとした男らしい顔立ち…
もちろんこの男は─────
「ふ、ふ、ふくしゃ、ちょっ…!」
突然目に飛び込んだその姿に加奈子は、噛みまくりながら目を見開く。
それは幸太郎も同じだった。
今日、会った事があるとはいえ、男であるのに見惚れてしまう。
カッコいい………
幸太郎は、加奈子の両手を掴んだまま、肩を揺らしている要をじっと見つめていた。
「それで……? 君は何を言いかけていたのかな?」
ハァハァと要は息を切らしながら、幸太郎を見つめた。
愛しい人の手を握っているその状況に、要の胸の中がざわつく。
「あっ…と……」
思考停止に陥っている幸太郎を要はじっとみつめる。
そしてゆっくりと2人の間に近付くと、加奈子の手を握っている幸太郎の手に触れて、気味が悪いほどににっこりと笑った。
「用がないなら、その手を離してくれ」
「………へ……?」
「意外と僕は独占欲があってね。他の男に好きな女性を触れられたくないんだ」
「……好き、なジョセイ……」
完全に思考が停止している幸太郎の手を、要は無理に加奈子から引き離す。
そして加奈子に目をやると、顔を真っ赤にして要を見つめていた。
「副社長っ………」
「加奈子も隙を見せちゃダメだよ、かわいいんだから」
「っ………────!?」
甘すぎる言葉に、加奈子は座ったままぶっ倒れそうになるのを必死で堪えていた。