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さらに近くてもっと甘い
第4章 家族の形
「こんなに可愛い子がお前の彼女!?!?!?」
「っ……瑞希といい、親父といい何なんだよ!!!連れてくるって大分前から言ってただろ!!!」
瑞希同様、浩平を無視した父は、愛花だけを視界に入れて、いやぁ…と照れ臭そうに挨拶をしている。
慌てて愛花も頭を下げると、いい香りが鼻を掠めて、浩平の母がみんなを呼んだ。
並べられた家庭料理。
たくさんのおかずたちを前に、愛花はまた胸が温かくなるのを感じた。
有川家とはまた違う。
父と母と、そして子どもたち。
一般的で当たり前なこの“家族”というものに、孤児である愛花は初めて出会う。
これから真希様が子どもを産み、有川家がこうやって家族になるなんて、なんて素晴らしい事なんだろうっ……