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さらに近くてもっと甘い
第4章 家族の形
「そうなれたら……」
再びうるさくなった食卓。それが愛花の小さな呟きを聞くために静かになった。
「そうなれたら……きっとすごい幸せだね」
飛び切りの笑み。
ハッと息を飲んだ浩平の家族。
「……そうなるからっ……安心しろ」
そして、唐揚げを掴みながら、乱暴に言い放った浩平の言葉に、愛花はさらに嬉しそうに笑った。
「お前って、女の子の前でそういう感じなんだな」
「なんだよっ…!」
「ほんとよ。偉そうにカッコつけちゃって」
両親の前だということを忘れていた浩平は、次々に茶化されて、誤魔化すようにご飯をかきこんだ。
その様子を見てた愛花はふふっと声を上げて笑っていた。