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【R-34】
第12章 『不知夜月』
その翌日、日曜の朝から彼女は訪れていた。


もう部屋の片付けもなければ洗濯だって昨日の今日で溜まってなど無い。

特にやる事も無い筈なのに彼女は圭吾のベッドからよく見えるソファーに座って読書をしていた。


目覚めて彼女を見付け、その姿を見詰める。


なぜ彼女は今、ここに居るのか。

確かに昨日、明日も来るとは言っていた。


まだ脳が覚醒しきっておらずにぼんやりとその現実を眺める。


……しかし、帰り際に今朝の朝食にと既にお粥は用意していた。

昼だって多少抜いても死にはしない。


せめて少し早めの夕食に合わせて三時四時にでも来れば十分だ。



それなのに、先程圭吾が目覚めた時には既に彼女はそこに居たのだ。
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