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【R-34】
第5章 知られた秘密
「……全部、話すから。でも、お願い!私の事……嫌いにならないで?」

最後の言葉には涙が混じっていた。



狡いと分かっていても、勝手に溢れてしまう。

彼に嫌われたら……。


呆れられて、自分の元を去っていったら……。

想像するだけで、恐怖が真奈を襲う。


「……圭吾さんに嫌われたら……私……」


多分悲しみで死を選べると思った。

「……ちゃんと話して。全部、聞くから……」


圭吾のあまりにも優しい声に、真奈は再び涙が溢れた。
それを圭吾の指が拭う。


「大丈夫。……嫌いになんてならないよ」

「……本当に?」


ああ、と優しく笑い掛ける圭吾に真奈は抱きついた。


恥ずかしさで顔が見られずに、彼の肩にもたれながら言葉を並べた。

ただ、最後の一つ大切なことがどうしても伝えられない。




その玩具達がなぜ我が家にあるのかを。


圭吾にそのオモチャでイカせ続けて欲しいことを。
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