この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【R-34】
第5章 知られた秘密

「……それ、何て言う本?」
「……書いたのは悪かったと思ってる。本当よ?」
「だから、何て言う本?どこまでを赤裸々にかいたのか、俺にだって確かめる権利、あるだろ?」
その本のタイトルを、聞かずにいられない。
「だっダメ!!それだけは言えない。言ったら、圭吾さん読むでしょう?……私の考えてる事、覗き見されてるみたいだから……恥ずかしいっ」
言っておでこの上で頭を隠す仕草を見せる。
「……揚羽。深山揚羽……」
圭吾が発したその一言で、真奈の顔色が一瞬で変わった。
「……どうして……それ……」
真奈のペンネーム。
彼女の声が震える。
彼は既に読んでいる!?
「……道理で。読んでいて、自分のセックスと何が違うんだって思った」
ミヤマカラスアゲハ。
昆虫好きの圭吾が、蝶の中で一番美しいと以前に真奈に話したことがあった。
小説のタイトルはうろ覚えでも、作者の名前はしっかりと記憶に残っていた。
この作者も、その蝶を思って名付けたのかと。
「……書いたのは悪かったと思ってる。本当よ?」
「だから、何て言う本?どこまでを赤裸々にかいたのか、俺にだって確かめる権利、あるだろ?」
その本のタイトルを、聞かずにいられない。
「だっダメ!!それだけは言えない。言ったら、圭吾さん読むでしょう?……私の考えてる事、覗き見されてるみたいだから……恥ずかしいっ」
言っておでこの上で頭を隠す仕草を見せる。
「……揚羽。深山揚羽……」
圭吾が発したその一言で、真奈の顔色が一瞬で変わった。
「……どうして……それ……」
真奈のペンネーム。
彼女の声が震える。
彼は既に読んでいる!?
「……道理で。読んでいて、自分のセックスと何が違うんだって思った」
ミヤマカラスアゲハ。
昆虫好きの圭吾が、蝶の中で一番美しいと以前に真奈に話したことがあった。
小説のタイトルはうろ覚えでも、作者の名前はしっかりと記憶に残っていた。
この作者も、その蝶を思って名付けたのかと。

