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愛しい記憶
第8章 記憶



水。



水。



水。




それがこぽこぽと…音を立てて…──





「入学式あと……今日みたいにすごい天気が荒れた日があっただろ…」





嵐だったから。


だから“俺たちは”あの日を選んだ。






「その日…あの川で事故があって……1人若い女の人が…」





こんなはずじゃなかった。




こんなの“計画”と違う…






「名前は…───」





耐えきれず、もういいと阻む前に、悠人は口を開く。





「上坂 眞美(うえさか まみ)───…」






ああ……





愛しい…




この記憶だけはどうしても消えない…









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