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愛しい記憶
第8章 記憶
「悠人……っ」
まだ話を続けようとする彼を止めて、俺は緩く微笑んだ。
「頼む……」
「………」
「もうそれ以上言わないでくれ……」
「───…」
困っているのか、悠人は俺が言った通りにして、何も言葉を発さなくなった。
「今日はもう帰ってくれ……」
「でも……っ」
「お願いだ……」
背後から、マミが俺を抱き締める。
冷たいのに、温い。
「分かった……」
「悪い……」
「……もしなんか俺に…出来ることがあったら言えよ」
「……大丈夫だ」
もう。
そんな必要ない───