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愛しい記憶
第9章 初恋(回顧)
「我慢すんなって……」
「ああぁっ……」
「もっと…聞かせろよっ……」
この壁の奥にいる姉ちゃんに。
歪んだ気持ち。
それを抱えながら、俺はがむしゃらに楓を抱く。
聞こえているだろうか…──
そうだとしたら…
どんな気持ちだろうか────…
目の前の楓の身体を貪りながら、頭では姉ちゃんのことを考える。
それが可能である自分に虚しさを感じるが、今はそんなことどうでもいい…
「ともっ……」
「……く…っ」
乱暴に楓を抱いて、俺は歪んだ欲を吐き出した。