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愛しい記憶
第10章 愛堕(回顧)
「かえで……」
長い髪に触れようとして…
そして手を止める。
「最近……なんか友也おかしいよっ……」
おかしい……
そんなの、今に始まったことじゃない。
「友也、私のこと、本当に好きっ…?」
“本当に”という言葉に力が入っていた。
俺が犠牲者に選んだ彼女は、怯えている。
顔も、髪型も、性格も、何一つ姉ちゃんと似ていない。
「………うん…」
「………………」
「好きだよ……」
異常者として生き続けるくらいなら、このまま楓と───