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愛しい記憶
第11章 穢れ(回顧)
姉ちゃんの部屋。
レポートの締め切りが近いとかで、ずっとパソコンをカタカタ言わせている姉ちゃんの後ろ姿を俺はじっと見つめる。
「あぁー!もう早く終わらせたいっ…!」
うーっと言いながら伸びをする彼女の背後からパソコンの画面を覗く。
「大変だね、大学生も」
「うーん。期末はねー」
よし!と言って両頬をペチッと叩いた姉ちゃんが面白くて、思わず笑った。
昔から、頑張り屋で手を抜くことをしない。
「いつ終わんの?」
「あと少し!」
「……それってどれくらい」
甘えるように姉ちゃんの頬にキスをすると、姉ちゃんは動きを止めて俺のことを見た。
そして、ジッと俺の唇眺めて、優しくキスをする。