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愛しい記憶
第11章 穢れ(回顧)
「……したいの?」
「うん」
恥じらいなくそう答えると、姉ちゃんは、うーん…と唸って時計を見つめる。
したくない時なんてない。
四六時中、姉ちゃんのことを考えているのだから。
「あと30分待って」
「……そんな待てない…」
耳たぶを甘噛みすると、んっ…と姉ちゃんは声を上げた。
「30分くらい我慢してよっ……」
ほんのり赤く染まった頬。
そんな風にムッとしたって、煽るだけって、姉ちゃんは気付いているんだろうか。
「て、いうか!あんた一応受験生なんだから勉強しなさいよ!」
「いたっ…」
Tシャツを捲り上げようと、伸ばした手をパシッと叩かれて、俺は姉ちゃんのベッドに座り込んだ。