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愛しい記憶
第4章 キャンパスライフ
「明日は……?」
重ねられた手。
温かくて、血が通っている。
「明日は……空いてる…と思う」
「じゃあ友也んち、行ってもいっ…?」
頬が紅い。
期待しているその表情。
また、あの日の喘ぎ声が生々しい頭の中でこだました。
「いいけど…」
そして、あの日に現れた幽霊。
─────────大丈夫、わたしはずっと友也のそばにいるよ
あんなこと言っておきながら、あの日以来現れない。
でもそんなことに腹を立てても仕方がない。
あれは自分が生み出した幻想なのだから。
ぼんやりとしていると、楓が友也…と俺を呼び掛けた。
「なに?」
「私のこと……好きだよね?」