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愛しい記憶
第4章 キャンパスライフ
────────信じていいんだよねっ…
────────友也、私のこと、本当に好きっ…?
以前も同じような質問をされた。
「俺は………」
あの時、楓で目にいっぱいの涙を溜めて、俺にすがりついて来た。
なんて答えたんだろうか。
「楓のこと……好きだよ」
俺の言葉を聞いて、安心したように微笑んだ楓は、手に持っていたカバンを肩に掛けた。
「私も……友也のこと、大好き…」
微笑みの中に、また怯えが垣間見える。
「じゃあ、明日ね」
「あぁ」
また連絡するから、と言って楓は小走りで友だちのところへと行ってしまった。