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緑に睡る 〜運命の森〜
第1章 告白

青山史郎は背が高い。
六尺豊かな美丈夫とは彼の為にある言葉だ…と公彦は青山の堂々たる胸板の厚い、美しく精悍な容姿を見るたびに思う。
艶やかな黒髪はきちんと撫でつけられ、一筋の髪が聡明な印象を与える額に落ちているのが成熟した男の色香を醸し出している。
着道楽な彼が身に付けている焦茶色のツイードのスーツは、恐らくパリのメゾンでオーダーしたものだろう。
ブルーのストライプのシャツに鬱金色のネクタイを合わせているのも斬新ながら、彼が持つ強い個性に良く似合っていた。
黒くくっきりした眉は男らしく、その下に輝いている瞳は切れ長で理知的ながら、どこか婀娜めいた色気を感じさせる眼差しだ。
貴族的かつ野生的な鼻筋は美しく通り、唇はやや肉惑的な厚みがある。
男性的な…しかし優雅に整った顎…。
…全てが完璧に整った豪奢で悠然とした王者のような男…。
それが青山史郎だった。
青山を見ていると公彦は自分が男性として弱々しく、また線が細すぎるような微かな劣等感を抱いてしまう。
それくらい青山は精力的で自信に満ちていて…しかしどこか砕けた大人の余裕を醸し出している…太陽のように強烈な男なのだった。
青山は公彦を見つめるとその魅力的な眼差しで笑いかけ、向かい側の椅子にしなやかに腰掛けた。
「…待たせたな。久しぶりだ、鷹司」
そう低音の美しい声で、語りかけたのだ。
六尺豊かな美丈夫とは彼の為にある言葉だ…と公彦は青山の堂々たる胸板の厚い、美しく精悍な容姿を見るたびに思う。
艶やかな黒髪はきちんと撫でつけられ、一筋の髪が聡明な印象を与える額に落ちているのが成熟した男の色香を醸し出している。
着道楽な彼が身に付けている焦茶色のツイードのスーツは、恐らくパリのメゾンでオーダーしたものだろう。
ブルーのストライプのシャツに鬱金色のネクタイを合わせているのも斬新ながら、彼が持つ強い個性に良く似合っていた。
黒くくっきりした眉は男らしく、その下に輝いている瞳は切れ長で理知的ながら、どこか婀娜めいた色気を感じさせる眼差しだ。
貴族的かつ野生的な鼻筋は美しく通り、唇はやや肉惑的な厚みがある。
男性的な…しかし優雅に整った顎…。
…全てが完璧に整った豪奢で悠然とした王者のような男…。
それが青山史郎だった。
青山を見ていると公彦は自分が男性として弱々しく、また線が細すぎるような微かな劣等感を抱いてしまう。
それくらい青山は精力的で自信に満ちていて…しかしどこか砕けた大人の余裕を醸し出している…太陽のように強烈な男なのだった。
青山は公彦を見つめるとその魅力的な眼差しで笑いかけ、向かい側の椅子にしなやかに腰掛けた。
「…待たせたな。久しぶりだ、鷹司」
そう低音の美しい声で、語りかけたのだ。

