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Beloved
第4章 甘美な魅力
「私を探しにきたのね…
私を食べるつもりなんでしょ?」
沙羅は震えながら布団をかぶろうとする。
クスッ
「可愛いな、沙羅は。
相変わらず美しいところも変わっていない。
名前も‥。
大丈夫だよ。僕のことをちゃんと
想いだしてくれたら、あなたを食べたい。」
沙羅は小さい頃の、“あの”記憶を思いだしていた。
忘れもしない、あの7歳の夜のことをー‥。
「僕の記憶をあなたに魅せてあげる。」
そういうと、彼は深い口づけをしてきた。
甘い…甘い香りに沙羅は目をとじたー‥
あれは…お城かしら?
大きな噴水も見える‥
彼の唇から懐かしくも儚い映像が流れ込んでくる。