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飴色トライアングル【完結】
第10章 私に愛のあるセックスを教えて
意味ありげの言葉が引っ掛かるけど
ま、い~や!
気にしない事にした。
フゥフゥ~♪ンンッ─
ご機嫌だな!
掃除しながら鼻唄なんて歌ってる。
たまにこっちを見てにっこり笑ったりして…
ずいぶん楽しそうだ!
いつもの由美と同じなんだろうけど
その笑顔を素直に受け止められなくなってる自分に驚いた。
美緒と会うまではこんな事無かったのに
由美と向き合おうとすればするほど
冷める自分がいる。
「あぁぁぁ~!」
ガシガシ─
モヤモヤして落ち着かね~。
「英昭さん?…どうしたの?」
ぁ、いや別に。
「さて、終わったよ─フゥ~疲れた」
ドサッ
由美はソファに勢いよく座って疲れたアピール
そんなに疲れるほど動いてないと思うけど
「最近、疲れやすいんだよね~♪」
そ、う?─
「…ん…!?」ニコッ!
俺に何か言って欲しいのか言葉を待ってるようだけど…
「由美、何か…あった?」
「─え?ウフッ、あのね?─」
「私……妊娠したみたい」
「─ぇ、!?─」──妊娠?
思いもしない告白に言葉が詰まった。
──そんな
「嬉しくない?」
「─え、いや、あの、ビックリして…」
「だよね?…私も信じられないもん」
「……」
──これから忙しくなるよ。
まずはお互いの両親に挨拶しなきゃね──
──式は急いだ方がいいよね?お腹が大きくなったら着れるドレスも限られるし──
─引っ越しはどうする?あ、それより…仕事どうしよう、退職?…産休取った方がいいかな?──
由美は1人で盛り上がってる。
けど、俺は─
「ちょ、ちょっと待って…」
「なに?…」