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飴色トライアングル【完結】
第1章 なんで今頃私の前に現れるの?
◇◆◇
バタン─
自分の部屋に入った途端に力が抜けて床に経たり込んだ。
楽しそうに会話する由美と英昭。
私に見せつけるように時々、ジッと見つめ合う2人に心がモヤモヤして何度も泣きそうになった。
それはまるで自分だけが、別の空間に閉じ込められてるような感覚で─
苦しくて惨めで、なにより寂しくて堪らなかった!
(……ねっ?、お姉ちゃん)
(え?…あ、う、うん)
何度か由美が話し掛けてきたけど、内容なんて覚えてないし生返事を返すだけで精一杯だった。
ただ時間が過ぎるのを待つだけ─
私にとっては長く苦痛な時間だった。
〝はぁ~!〟
今頃2人は次の店で盛り上がってる頃かな?
漸くお店を出て帰ろうとした時
(お姉ちゃん、せっかくだから飲みに行こ?)
(英昭さん、この前行ったお店に連れてってよ)
(あ~そうだな…美緒ちゃんも、行く?)
え…私はいいよ!
イチャつく2人をこれ以上見るのはムリ。
ヒデも私が居たんじゃ嫌でしょ?
(2人で行ってきて!なんか疲れちゃって)
─先に帰るね!─
それだけ言ってその場を後にした。
たった一人で歩く帰り道が、やけに寂しくて
やだ、なんで?──
涙が次々に溢れてくる。
走って路地裏に駆け込んだ!
この7年、忘れようと仕事に打ち込んで…
やっとヒデの存在が薄れてきてたのに。
なんで今頃私の前に現れるの?
「……グスッ」
ずっと考えないように胸の奥にしまってきたけど
私…まだ、ヒデの事──
忘れられてなかった。
だって!─
嫌いになって別れたんじゃないもの
好きで好きで堪らなかった人だもん!
バタン─
自分の部屋に入った途端に力が抜けて床に経たり込んだ。
楽しそうに会話する由美と英昭。
私に見せつけるように時々、ジッと見つめ合う2人に心がモヤモヤして何度も泣きそうになった。
それはまるで自分だけが、別の空間に閉じ込められてるような感覚で─
苦しくて惨めで、なにより寂しくて堪らなかった!
(……ねっ?、お姉ちゃん)
(え?…あ、う、うん)
何度か由美が話し掛けてきたけど、内容なんて覚えてないし生返事を返すだけで精一杯だった。
ただ時間が過ぎるのを待つだけ─
私にとっては長く苦痛な時間だった。
〝はぁ~!〟
今頃2人は次の店で盛り上がってる頃かな?
漸くお店を出て帰ろうとした時
(お姉ちゃん、せっかくだから飲みに行こ?)
(英昭さん、この前行ったお店に連れてってよ)
(あ~そうだな…美緒ちゃんも、行く?)
え…私はいいよ!
イチャつく2人をこれ以上見るのはムリ。
ヒデも私が居たんじゃ嫌でしょ?
(2人で行ってきて!なんか疲れちゃって)
─先に帰るね!─
それだけ言ってその場を後にした。
たった一人で歩く帰り道が、やけに寂しくて
やだ、なんで?──
涙が次々に溢れてくる。
走って路地裏に駆け込んだ!
この7年、忘れようと仕事に打ち込んで…
やっとヒデの存在が薄れてきてたのに。
なんで今頃私の前に現れるの?
「……グスッ」
ずっと考えないように胸の奥にしまってきたけど
私…まだ、ヒデの事──
忘れられてなかった。
だって!─
嫌いになって別れたんじゃないもの
好きで好きで堪らなかった人だもん!