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飴色トライアングル【完結】
第10章 私に愛のあるセックスを教えて
ブンブン─
(嘘…会ったんでしょ?)

一瞬返事を躊躇ったばかりに由美の唇が怒りに震えてる。
(由美、あの私…)

バシッ!痛、っぅ─
左の頬に激痛が走り頬を叩かれたんだと気がついた。

(お姉ちゃんは英昭さんの事が好きなの?)
(……)ブンブン

(じゃあ何で2人でコソコソ会ったりするの?英昭さんは私と付き合ってるんだよ)

それは─
なんの言い訳も出来ない。

(最低!私から英昭さんを取らないで)

取るなんてそんなつもりは…

(…もうお姉ちゃん邪魔!どっか行ってよ。もう2人で会ったりしないで!いいお姉ちゃん、今度そんなことしたら─絶対許さないから)

コクン

バンッ…
(あ、由美、待って)

由美は勢いのままマンションを飛び出して行った!

ごめん!由美
騙すつもりなんてなかったの
ただ余計な心配を掛けたくて…

ごめんなさい。

私が写真をいつまでも持ってたからいけないんだ
本当の事を言えば、由美が気にすると思って。
でも、結局由美を傷付けてしまった。

ヒデに甘えて由美に黙って部屋にまで上がり込んだり…ホント最低だよね!
私はこれからどうしたらいい?

罪悪感に涙が溢れてくる。

もう消えてしまいたい!

──
「先輩のせいじゃないですよ」

俯く私に千秋が優しい言葉が掛けてくれる。
ありがとう!
でも、私のせいだよ。
今の私に出来ることは、2人の前から消えること。
それしか思いつかなかった。

「グスッ、先輩大丈夫ですか?」
そんな顔しないで千秋。

私は大丈夫だから


「先輩、大智さんはどうするんです?」
「うん、ちゃんと話すつもり」

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