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飴色トライアングル【完結】
第11章 歩きだした美緒─ 応援してやらなきゃ。
◆◇◆◇
ガチャン
「ただいま」
「あ、英昭さんお帰りなさい♪」
由美と暮らし始めて2週間が過ぎた。
殺風景な部屋に明かりが付き由美が笑顔で出迎えてくれて漸く生活のリズムも出来てきた!
〝英昭さん、んっ!〟
!?…あ~、チュッ─
甘えて唇を突き出す由美に軽く唇を重ねると嬉しそうに微笑む。
「ウフッ、ご飯先に食べる?」
「あ~そうだな食べるよ」
──
「ごめんね時間無くて…これだけしかないんだけど」
テーブルに並べたおかずを気にしてるのか
申し訳なさそうに謝ってくる!
いやいいさ!
そんなの気にしないから。
今まではコンビニ弁当が多かったから
由美は妊娠してるのに仕事だってしてる…体調が悪い時もあるだろ?
「つわりは?まだ無いの?」
「うん私はないみたい。そういう人もいるから」
そうなんだ!
酷い人は入院までするらしいから、無いならそれに越したことはない、良かったよ。
着替えるつもりでリビングを出ると由美が後を追ってくる!
「あ、ねぇ英昭さん……」ん?
「私達先に入籍しない?」
入籍?…
子供も産まれるし早くしたいって─
確かにそうだけど
でもまだお互いの両親に挨拶もしてないし
それが済んでからじゃないと…
「入籍はちょっと待って…」
「なんで?─嫌なの?」
そうじゃないよ!
順番があるだろって事なのに
「ちゃんと両親に許可を得てからにしよ」
「黙ってればわからないんじゃない?」
「そうはいかないよ」
そんなに慌てなくても…
まずは挨拶が先
「じゃいつ行くの?─今週末には行ける?」
「ごめん今週はムリだよ、来週行けるように調整するからさ」