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飴色トライアングル【完結】
第13章 ドキドキが止まらない!
(へ?…あ、すみませんびっくりして)
だよね?俺だってびっくりだわ。
(由美は彼氏もいて今は幸せにしてるから心配するなって美緒に言っといて)
(……)
〝美緒も─幸せだったらいいけど〟
心の中で呟いたつもりが
(美緒先輩……)ん?
(先輩は元気です)え!
美緒と連絡を取ってるって事?
(進藤さん!ごめんなさい、先輩から黙ってるように言われて、言えなくて)
──そっか!──
美緒が、そう言ったんだ。
美緒は俺と由美が幸せに暮らしてると思ってるんだからそう言うのは当たり前なんだけど…やっぱり、そんな話を聞くと拒絶されてるみたいで辛いもんだな!
(あ、進藤さん?)
(大丈夫気にしないでいいから)
軽く手を振ってその場を後にした。
──//
美緒が元気にしてるなら─それでいいじゃん
そう思うのに
ダメだな!
また美緒の事が頭から離れなくなるんだから。
今、俺は由美と別れた。
由美が辛い思いをしてるなら絶対自分の気持ちは抑え込む。
だけど─由美は彼氏と楽しい毎日を送ってるし─
俺はこれ以上我慢する必要がある?
そう思うと
どうしようもなく美緒に逢いたくなる!
はぁ~!
俺はどうすればいい?
考えて考えて─
行動に移すしかないと思った!
もう1度だけ美緒に会って思いの丈をぶつけよう!
それでも美緒がダメだって言うなら
その時は潔く諦めようと思った。
頼れるのは彼女だけ。
ここなら絶対会えるはず、僅かなチャンスを掴むため、駅に彼女が来るのをひさすら待った。
なかなか会えなくて諦め掛けた時
あ、いた。
やっとその姿を見つけた。
「千秋ちゃん!」