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飴色トライアングル【完結】
第16章 彼のために出来ること

もしかして無理して連絡してくれてたのかな?
私がいつも喜ぶから

電話ではヒデはいつも明るいしネガティブな事は一切言わないけど─忙しいなら、そう言ってくれたら良かったのに。

もちろん
気づかなかった私が悪いんだけど


……//
千秋との電話を終えて考えていた。

ヒデは私に遠慮して言えなかったのかな?
悪いことしちゃったな!
今日電話が来たら聞いてみよう。


時計の針は午後11時を回っていた。

気にしてなかったけど
そういえば、電話が来るのはいつも遅い時間だった。

やっぱり忙しくて帰りが遅いんだな!

ムリさせてたのかも
何にも気づかなかった自分に腹が立つ


その時、携帯の着信が鳴り響いた。
ヒデだ!

♪.:*:♪・'°
ピッ
「……もしもし」
〝美緒?…ごめん遅くなって〟
ううん、それはいいんだけど…

様子が気になってヒデの声に集中する。
もしヒデが疲れてるようならすぐに電話を切ろう。

〝どした?美緒〟え、ううん何でもない。

言われてみれば少し疲れてるような気もする。
けど…正直よくわからなかった。

私が一人で考えたって始まらない
ハッキリ聞いてみよう
「ヒデ、今…仕事忙しいの?」

毎日電話をくれるのは嬉しいけど
電話代も掛かるし、なにより忙しいならゆっくり休んで欲しい。

〝ん?なんで?〟
突然、そんな話をしたからかな
逆に質問を返された。

「千秋から聞いたの、駅で会ったんでしょ?毎日電話しなくてもいいんだからね」

ヒデが島から帰る時に私があんな話をしたから…

(もし私が戻る前にヒデにいい人が出来たら、それはそれでいいからね)

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