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飴色トライアングル【完結】
第16章 彼のために出来ること

私が不安にならないように考えてくれてるんだと思うけど…声は聞けなくてもメールでコミュニケーションは取れるし、電話はしなくていいよ!

「え、あ~千秋ちゃんか…ちょっとだけな。でも…もうすぐ落ち着くと思うから大丈夫。気にするな」

〝電話は出来る時しかしないよ〟
そう言うけど負担は掛けたくないから


「美緒の声を聞かないと1日が終わらないんだよ」

───ぅ、うん。
そこまで言われたら嬉しいし
納得するしかなかった。

じゃ、無理しないでね。

ずっとそんな話ばがりじゃせっかくのヒデとの会話が台無し、楽しい話題にしなきゃ

えっと、楽しい事か…
毎日同じことの繰り返しで何かあったっけ?

「あ!そうだヒデ…おじさんがね…」
「……//」
あれ?聞いてる?
ヒデの声が途中から聞こえなくなった!

「……スー、スー」もしかして寝てる?

耳を澄ますと
呼吸の音だけが聞こえてくる。

「……ヒ、デ」
やっぱり疲れてたのかな
電話の途中で寝ちゃうなんて相当だよね。

どうしよう、電話を切ろうか…でもすぐ起きるかもしれないし…

「ヒ、デ~?─もう切るよ~お布団で寝たら~」
小さな声で話し掛けると…
〝─ん?あ~大丈夫、うん大丈夫だから〟

声を掛けると起きるから
黙って切るわけにもいかなくて…
クスッ、このまま少し寝かせてあげよう!

起きたらすぐ分かるように通話をスピーカーにした!

よし、じゃ今のうち─
洗い物をして洗濯機を回して

「…スースー」クスッ

スマホを片手に家事をこなした。
お風呂にも入りたいけど…でもさすがにそれはムリかな?
「…スースー」クスッ、まだだった!

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