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飴色トライアングル【完結】
第16章 彼のために出来ること
.:*:♪・'°♪
あ、電話!
突然の着信に慌てて飛び起きた。

ピッ「ヒデ、終わったの?」
声を聞かないうちに喋り出した私

〝美緒、落ち着いて!〟
あ、ごめん。

〝今終わったよ、ごめん!遅くなって〟
ううん!
いいの

久しぶりに声を聞いて安心するのと同時にドキドキして声が震える…

「ヒデの声…聞くの、久しぶり」
〝そうだな、ごめんなメールもなかなか出来なくて〟

うん、忙しいのは分かってるから。

頑張ってるヒデに寂しいなんて言えないから
テンション上げて平気な振りをする。

今日はゆっくり話せる?

「仕事忙しいんでしょ?」
大丈夫なのかな。
きっと私を心配して掛けてくれたんだと思う。

〝そうなんだよ。もう終わると思ったんだけど…これから大事な商談があってまだ暫く掛かりそうだから美緒に言わなきゃと思って電話したんだ…〟

…そうなの?
って事はまだまだこんな生活が続くって事?

だから─電話くれたんだね!
仕事なら嫌だなんて言えないよ。

「分かった!…」
明日からまた電話は出来なくなる
じゃ、せめて今日くらいはゆっくり話したいけど

仕事が終わったばかりなら疲れてるかな?

「ご飯は食べたの?」

〝今日は忙しくてさ、食いそびれちゃったよ〟

え、何も食べてないの?
こんな時間まで?

「……身体壊しちゃうよ」
〝帰ったら食べるよ〟
そっか、それじゃ─長くは話せないね!
タクシーで帰るみたいだからマンションに着くまで…10分位かな

マンションに着いたら、電話を切ろう!
それまで、いいよね話してても…

話したい事はたくさんあるけど何から話そうか?

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