この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
飴色トライアングル【完結】
第16章 彼のために出来ること
◇◆◇

島の暮らしがこんなに苦痛に思えるなんて思わなかった。
ヒデが来る前は私…なにしてたっけ?
ここでの生活は何もかも新鮮で楽しかったのに、今は、退屈で仕事が終わると何をしていいのかも分からない。

夏なら波の音を聞いてるだけで癒されたのに、今はここに来た時と同じで寂しさを感じる…
いつになったら
この気持ちから解放されるの?


それでも仕事はこなさなきゃ

「よっ!美緒ちゃん、久しぶりだな」

声を掛けてきたのはおじさんだった。
今日は港までお客様を見送りに来たから、私の姿を見つけてわざわざ外まで出きてくれたらしい。

「─あ~おじさん!」

「ど~した?…元気ね~な」
「そ、そう?そんな事ないと思うけど」

「なんだ、彼氏と喧嘩でもしたのか?え~?」
薄ら笑いを浮かべるおじさん
視線が痛いよ。

それに喧嘩なんかしてないから。

だって─私達、喧嘩するほど話してないし

あの日の電話以来
メールも短い言葉だけであまり来なくなったから

今は大口契約を取れるかの瀬戸際なんだって
それは聞いてるし理解してるつもり…寂しいけど仕方ないよ。

今、それが顔に出てたのかな!

「どんなに美人な恋人がいたって離れてちゃな~」
─!?なにそれ
どういう意味?

またヒデが浮気してるとでも言いたいの?

「おじさん、変な事言うと怒るよ!」

勝手な事ばかり言うおじさん。

「もう帰る」フン
「あ、おい!─冗談だって…」

背中越しにおじさんの焦った声が聞こえるけど
そのまま歩きだした。

そんなに怒ってるわけじゃないけど
不安を煽られて─今、笑える自信がないから…
ごめんねおじさん!

/313ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ