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飴色トライアングル【完結】
第16章 彼のために出来ること
◇◆◇
島の暮らしがこんなに苦痛に思えるなんて思わなかった。
ヒデが来る前は私…なにしてたっけ?
ここでの生活は何もかも新鮮で楽しかったのに、今は、退屈で仕事が終わると何をしていいのかも分からない。
夏なら波の音を聞いてるだけで癒されたのに、今はここに来た時と同じで寂しさを感じる…
いつになったら
この気持ちから解放されるの?
それでも仕事はこなさなきゃ
「よっ!美緒ちゃん、久しぶりだな」
声を掛けてきたのはおじさんだった。
今日は港までお客様を見送りに来たから、私の姿を見つけてわざわざ外まで出きてくれたらしい。
「─あ~おじさん!」
「ど~した?…元気ね~な」
「そ、そう?そんな事ないと思うけど」
「なんだ、彼氏と喧嘩でもしたのか?え~?」
薄ら笑いを浮かべるおじさん
視線が痛いよ。
それに喧嘩なんかしてないから。
だって─私達、喧嘩するほど話してないし
あの日の電話以来
メールも短い言葉だけであまり来なくなったから
今は大口契約を取れるかの瀬戸際なんだって
それは聞いてるし理解してるつもり…寂しいけど仕方ないよ。
今、それが顔に出てたのかな!
「どんなに美人な恋人がいたって離れてちゃな~」
─!?なにそれ
どういう意味?
またヒデが浮気してるとでも言いたいの?
「おじさん、変な事言うと怒るよ!」
勝手な事ばかり言うおじさん。
「もう帰る」フン
「あ、おい!─冗談だって…」
背中越しにおじさんの焦った声が聞こえるけど
そのまま歩きだした。
そんなに怒ってるわけじゃないけど
不安を煽られて─今、笑える自信がないから…
ごめんねおじさん!
島の暮らしがこんなに苦痛に思えるなんて思わなかった。
ヒデが来る前は私…なにしてたっけ?
ここでの生活は何もかも新鮮で楽しかったのに、今は、退屈で仕事が終わると何をしていいのかも分からない。
夏なら波の音を聞いてるだけで癒されたのに、今はここに来た時と同じで寂しさを感じる…
いつになったら
この気持ちから解放されるの?
それでも仕事はこなさなきゃ
「よっ!美緒ちゃん、久しぶりだな」
声を掛けてきたのはおじさんだった。
今日は港までお客様を見送りに来たから、私の姿を見つけてわざわざ外まで出きてくれたらしい。
「─あ~おじさん!」
「ど~した?…元気ね~な」
「そ、そう?そんな事ないと思うけど」
「なんだ、彼氏と喧嘩でもしたのか?え~?」
薄ら笑いを浮かべるおじさん
視線が痛いよ。
それに喧嘩なんかしてないから。
だって─私達、喧嘩するほど話してないし
あの日の電話以来
メールも短い言葉だけであまり来なくなったから
今は大口契約を取れるかの瀬戸際なんだって
それは聞いてるし理解してるつもり…寂しいけど仕方ないよ。
今、それが顔に出てたのかな!
「どんなに美人な恋人がいたって離れてちゃな~」
─!?なにそれ
どういう意味?
またヒデが浮気してるとでも言いたいの?
「おじさん、変な事言うと怒るよ!」
勝手な事ばかり言うおじさん。
「もう帰る」フン
「あ、おい!─冗談だって…」
背中越しにおじさんの焦った声が聞こえるけど
そのまま歩きだした。
そんなに怒ってるわけじゃないけど
不安を煽られて─今、笑える自信がないから…
ごめんねおじさん!