この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
飴色トライアングル【完結】
第17章 笑顔で…さようなら
「…実はね…美緒ちゃんの後任が見つかってね」
え、うそ─
ホントに?
後任はヒロシさんのお友達の奥さんだって!
お友達はこの島の出身で今は本土で働いてるらしい…結婚して島に戻って来るんだって。
その奥さんが島での仕事を探してたみたい。
ご主人の仕事の都合で帰ってくるのは来月らしいけど─
そうなんだ!じゃ私…帰れるんだね!
「待たせて悪かったわね美緒ちゃん」
ううん、いいの…でも良かった。
今日は〝ヒデにいい報告が出来る〟そう思うと嬉しくて堪らない!
「みどりさんありがとう、もう帰るね」
「クスッ、はいはい」
早く知らせたくて急いでペンションを出た。
あ、でもきっとヒデはまだ仕事中。
邪魔しないように今まで連絡も控えてきたけど
戻れるんだもんメールくらいしてもいいよね!
メールを読めば暇な時間に連絡くれるはず
きっと喜んでくれるに違いない。
家に帰って早速メールを打った。
ピッ、これでよしっと!
はぁ~。
来月か~!
あ、でも─私は…どこに帰ればいいんだろ。
部屋は引き払ったしヒデの所に行ってもいいの?
泊めて貰うつもりで行って、もし
〝今日はどこに泊まるの?〟
なんて言われたら恥ずかしすぎるよね。
ウフフ─ひとりでいろいろ想像すると嬉しくてしょうがない。近くにあったクッションを抱きしめ寝転んだり…とにかく落ち着かなくて…
はぁ~ヒデからの連絡が待ち遠しい。
ジェットスキーの免許はお預けだけど
イルカは絶対見ておかなきゃ。
予約出来るか明日確認してみよう…
それにしても…全然連絡がないな!
まだメールを読んでないのかな?