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飴色トライアングル【完結】
第17章 笑顔で…さようなら
来ないな!
夜中になってもヒデから連絡はない。
どうしたんだろう。
何度も携帯をチェックするけど
……いつも画面は同じだった。
そんなに忙しいの?
それとも…別の理由があるの?
最後のヒデとの会話を思い出していた。
──//
(…仕事は、どう?)
(めちゃくちゃ忙しい)─そう言ってた。
(美緒の方は?)
(うん、ペンションは相変わらず忙しいよ…)
(そうか、なかなか難しいな)
ヒデの言葉が頭の中でリピートする。
私がいつまでもここにいるから
もう待てないって事を言いたかったのかな
(ごめんな、落ち着いたら必ず連絡するから)
もしかして…このまま終わらせようとしてる?
だから…
(実はさ、ちょっといろいろあって─暫く連絡出来ないかもしれないんだ)
仕事だとばかり思ってたけど…
私が気付かなかっただけで
距離を置くよって事を言ってたのかもしれない。
ブンブン
まさか、そんな訳がない。
違う違う!やだ考えすぎ
でも…不安で堪らない。
もうすぐ戻れるんだよ?
あとちょっとの我慢だから…
さっきまでウキウキでヒデからの連絡を待ってたのに…今は期待よりも不安の方が大きくて落ち着かない。
グスッ…
ヒデ、お願い早く連絡して─
──
ピロロ~ン♪
あ、ヒデだ。
良かった!連絡がないと変な事ばかり想像して─
ウキウキしながらメールを開いた。
え、どういう事?
【美緒ごめん…その話し、もうちょっと待って】
待って!─って、ヒデは嬉しくないの?
想像してた返事と違って力が抜ける!
嫌ならハッキリ言ってくれたらいいのに
期待した自分がバカみたい。