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飴色トライアングル【完結】
第2章 先輩とキスしちゃった!
先輩は私を1人残して部屋を出ていった。
はぁ~、もう先輩は…
急にシャワー浴びるなんて言うから
ビックリしたよ!
ドクンドクン─!
心臓がバクバクしてどうにかなっちゃいそう─
緊張の糸がプツリと切れ
取り残された私はその場にごろんと転がった─
(俺、汗臭いだろ?)─
部活が終わってそのまま来たから
汗かいて気持ち悪いんだって。
それなら私だって…
ただのマネージャーだけど結構走り回ったし
クンクン─
匂うかな?心配になってきた。
私もシャワー入りたいな…
ズルい、先輩ばっかりシャワーって!
今日は、その…先輩と─
いい雰囲気になったら…もしかして
そう思ってたけど
臭いって思われたらどうしよう!
1人であれこれ妄想して不安になってきた。
ガチャ─
「美緒ごめんな」え?あ、やだ!
「先輩…」
さっき行ったばかりの先輩がもう戻ってきた。
「せ、先輩、早くないですか?」
気を抜いて床に寝転んでいた私
急いで起き上がったのはいいけど…
ガシャン
「キャッ、あ、やだ…すみません」
飛び起きた勢いでテーブルにぶつかった。
ジュースの入ったグラスが倒れて絨毯の上に大きなシミを作っていく…
「キャー、大変、あっ、どうしよ」
もうプチパニック
近くにあったティッシュで拭いたって全然間に合わなくて……
「ご、めんなさぃ…」
「大丈夫だよ、そんなに気にしなくて」
でも…
絨毯が──
おまけにびちょびちょのティッシュがくっついて
被害はもっと広がった。
落ち込む私に先輩は優しい言葉を掛けてくれるけど
申し訳なくて─
もう最悪。