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飴色トライアングル【完結】
第17章 笑顔で…さようなら
あ~失敗した!
キャリーバッグ…ロッカーに預ければ良かった。
よく考えたら今日は金曜日、こんな大きな荷物を持ってる人は邪魔以外の何物でもなかった。
道路にはみ出て追い抜きざまに睨んでくる人もいて肩身が狭い。
ガラガラガラガラ
「チッ、邪魔だな」
「ぁ、ごめんなさい」
追い抜き様に嫌味を言われて歩道の端に寄った。
学生風の若い男性が3人
わざわざ振り返って私を睨んでくる。
嫌な感じだなと思ったら…
急に態度を変えて話し掛けてきた。
「…あ、彼女どこ行くの?大きな荷物持って」
「…//」
オイ…ゥンゥン
3人が眼で合図しているのが視界に入った。
マズい離れなきゃ!
無視して、今来た道を引き返すのに…私の後を付いてくる。
「今日はどうしたの?道に迷った?」
「い、え…違います」
キャリーバッグを引き摺ってキョロキョロしてたからだ…
どうしよう!
もう、どこかに行ってよ。
「俺らこれから飲みに行くんだけど一緒にどう?」
「……」
相手になんてしない。
返事もしないで黙って歩き続けるけど、だんだん心細くなってきた。
「じゃ取りあえず俺んち行く?」
え?ブンブン…やだ!行くわけないでしょ!
男達は私の腕を掴んでバッグまで持とうとする。
やだ、行かないったら!…離して
その時だった─
「ごめん、待たせて」─グイッ─ぇ、?!
誰かに腕を引き寄せられた。
突然の事に、私はよろけてその人の胸の中に飛び込むような形になった。
ドンッ…「ごめん!遅くなって、部長に捕まっちゃってさ、じゃ帰ろっか、美緒」
「……ぇ?」
…これって、もしかして