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飴色トライアングル【完結】
第17章 笑顔で…さようなら

大智さんが私のバッグを持って歩きだした。

行くって……どこに?

「飯食おう…」え、ダメだよまだ千秋が…
「千秋ちゃん…遅くなるんだろ?」

そうだけど
先に食べるなんて─

「食べないなら見てればいいじゃん…」
見てる?
大智さんが食べるのを?

「それか、何か飲めばいい。千秋ちゃんが来るまで誰かと一緒にいた方が安心でしょ?」

大きな荷物抱えてキョロキョロしてたらまた狙われるって…

「大丈夫、俺は美緒ちゃんを拐ったりしないから…それとも、俺が怖い?」

怖いだなんて思ってないけど─
2人きりっていうのに抵抗があって
でも助けてもらったのに断るのも悪いかな

「行くよ美緒ちゃん」
あ、ちょっと…

──
大智さんに押しきられ2人で近くのファミレスへやって来た。

「うまっ!クスッ、やっぱり食べない?」
…グゥ、ギュルギュル
美味しそうだな?…
大智さんってこんなに意地悪な人だったの?
目の前で美味しそうに食べるから、さっきからお腹の虫が騒いで仕方ない。

「ホントは美緒ちゃんと一杯やりながら島の土産話でも聞きたい所だけど、彼氏にぶっ飛ばされたら困るからさ」ハハハ

「……//」
そんな心配いらないよ。
ヤキモチ妬く相手もいなくなっちゃったから


「今日帰ってきたのに、真っ直ぐ彼氏んとこに行かなくていいの?」

え!…あっ。なんて言えばいいかな?
「ち、千秋が…お土産を早く欲しいって言うから」

「お土産って…子供じゃん!やっと帰ってきたのに気が利かないな千秋ちゃんは」
〝アハハ、ですよね〟

ごめん!千秋、名前出しちゃって
お土産たくさん持って来たから許してね。

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