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飴色トライアングル【完結】
第18章 始まりの合図…
──///

あの後
寂しさと怖さで動けなくなった。

(ヒデ、ヒデ─ウッ、ヒックヒック)

いくら泣いたって、叫んだって!
誰も助けてはくれないんだ。
自分でなんとかしなきゃ…

グス─ふぅ~!ふぅ~
落ち着こう、大丈夫
何とか落ち着かせようと必死に深呼吸を繰り返した。

グスン…
少し歩いて、また止まって
フラつく足を引きずり何とか公園まで戻ってきた。

ふぅ~!
早く帰って横になりたい、けど…こんな顔で帰ったらお母さんが心配する。

公園の水道で顔を洗ってベンチに腰掛けた。
「……」
はぁ~もう情けない!

この街は、大切な想い出がたくさんあるのに、それを思い出そうとすると辛い記憶も甦る。

あと何年経てば─忘れられるんだろう…


♪:*:♪
?!…暫くすると、携帯のバイヴが震えだした。
メール!
あ、お母さんからだ!

【今どこにいるの?】
お母さん起きたんだ。
それもその筈…時計の針は家を出てから2時間も経っていた。

もういい加減帰らなきゃ。


───
玄関の前
パンパン
両出で軽く頬を叩いた。

ふぅ~!よし。ガチャ

「美緒?、どこに行ってたの?」
玄関を開けると音に気づいた母がリビングから出てきた。

「ごめん、ちょっと散歩に」

「…美緒?どうかしたの?…顔色悪いけど」
私の雰囲気に何かを感じたのか、母が心配そうに顔を覗き込んできた。

「…ぇ、あ、うん。頑張り過ぎて気持ち悪くなっちゃった…でも、大丈夫。公園で休んできたから」

「そう?じゃいいけど、玄関の鍵は開いてるのに全然帰って来ないから…」

ごめん!
鍵持ってなくてそのまま出ちゃったから

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