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飴色トライアングル【完結】
第18章 始まりの合図…

あ!そうだ。思い出した
着信拒否して通知も来ない設定にして…
とにかく一切の連絡を拒否したんだった。

「…俺って、そこまで嫌われてたんだな」

そういう訳じゃないけど…
あの時は、そうでもしないとヒデを絶ち切れそうになかったから

「俺のせいだな、ごめん」
やだ、もういいじゃない…

「美緒?…美緒こそ黙っていなくなるなよ」

そんな事しないよ。

「やっぱり必要だよな」え、なに?
ヒデが小さく呟いた。

「なにが必要なの?」
「GPS」
やだ、まだそんな事言って
大丈夫私はヒデを信じてるから

「いや、美緒だよ付けた方がいいのは…」
私?え、私が付けるの?

「なんで私が」
「だってさ」

ヒデは心配なんだって!
私を一人にしたら、また自分の前から居なくなっちゃうような気がして怖いって

相当応えたみたい。
私と連絡が取れなくなったことが…

「それに美緒に何かあったら助けに行けるだろ?もうあんな思いをするの嫌だからさ」
ぇ、ヒ、デ
そこまで考えてくれたの?

ありがとう。でもそこまでしなくても
黙っていなくなったりしないし、危ない所へも行かないようにするから。

「大丈夫信じて」
「そうか?…分かった、でも気を付けろよ」

ヒデが笑顔で私の頭を撫でてくれた。
クスッ…うんありがとう。気を付けるよ!


──//
「ヒデ、もうここでいいよ」
「家の前まで行くよ」
もうすぐだからここでいいのに…

「美緒とギリギリまで一緒にいたいじゃん」

そうだね
私も…まだヒデと一緒にいたいから
じゃお願いします!

ヒデの腕を手を絡ませグイッと胸に引き寄せた。
家までの僅かな時間を一緒にいられることが最高に嬉しかった。

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