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飴色トライアングル【完結】
第19章 虹色に変わるとき…

「お袋には今日美緒を連れて行くって言ってあるから張り切ってリハするかもな」
そう?だったら嬉しいけど!

「ごめんな今日は直接会えないけど」
うん、分かってる。
まだ家族以外は面会は出来ないんでしょ?
私は外で待ってるから!

「美緒はお袋の様子を見るだけな」
え、見るだけ?
私は中に入れないんじゃないの?

「親父が交渉したらしいよ、家族がもう1人来るからって!」

ガラス越しだけど、私もおばさんがリハビリする様子を見せてもらえるみたい。

おばさんに会えるのは嬉しい
でも、家族って…おじさん

そんな話全然してないのに…恥ずかしいよ。


──**
「……ほら、あこそ」
あ、おばさんだ!

スタッフに付き添われ懸命にリハビリに励むおばさんの姿が見える。

随分痩せたね、私の知ってるおばさんとはやっぱり違う…でも、必死に頑張ってる姿は…凄いよ。

今にも転びそうだけど大丈夫?
おばさん、あとちょとだよ…
がんばれ

「おばさん、危ない!」
「「…へ、?!」」あ!
倒れそうなおばさんを見てつい
大声で叫んじゃった。


──//
アハハ
そんなに笑わないでよ!
「アハハ、お袋、美緒って分かったかな」
ど、うかな?…
大声出したからびっくりしたよね。

でも…そんなに笑わなくても…
だって転びそうだったんだもん。

自分でもびっくりしたよ、大きな声が出て

「ハハハ、いやきっと美緒の気持ちはお袋にも届いたよ、ちょっと笑ったような顔してたじゃん」

だといいけど!


「さ、美緒…お袋の顔も見たし、帰るか!」
「う…うん」
おばさん頑張ってね。
次に来る時は…
直接話が出来るといいな。

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