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飴色トライアングル【完結】
第1章 なんで今頃私の前に現れるの?
私のうっかり発言に千秋はすぐ反応。
立ち止まって私に冷たい視線を送ってくる!
アハハ、そんなに睨まなくても
〝どうしよ─NGワード言っちゃった〟
「先輩!…怒りますよ」
「冗談だってば」
あ~失敗した!─
「…私が今まで先輩に何人紹介したと思ってるんですか?─どんなにイケメンでもエリートでも、なにかと理由をつけて断ってくるくせに…」
「ホントに付き合う気あるんですか?」
アハハ…
「そうだっけ?」
「そうですよ」─うん、ごめん。
でもそれは─いつも千秋がシツコイから…
──//
(美緒先輩は彼氏作らないんですか?)
(そんな事ないよ、出逢いがないだけ…いい人がいたら彼氏欲しいよ)
(どこかに…いい人いないかな?)
独り言だったんだけど
私の小さな呟きが聞こえちゃったみたい!
(分かりました、任せて下さい)
え?─千秋、待って…
ホントにほしいわけじゃなくて、
軽い冗談なんだけど!──
断りきれずに
何度か飲み会とやらに参加はしたけど、どうしても一歩が踏み出せなくて─
「先輩、もしかして─あれですか?」
「あれって?」
千秋は周り気にしながら私の耳元で囁いた!
「人に言えない恋でもしてるんですか?」
「え─なにそれ!それじゃ私が不倫でもしてるみたいじゃない。そんな事あるわけないでしょ?」
「違うんですか…でも、男性に興味ないって可笑しくないですか?」
「別に興味がないわけじゃ…」
「じゃどうして?何か嫌な思い出があるとか?」
え?─それは──
千秋の突っ込みに
何て返したらいいか分からなくなった。
「…何もないったら」