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飴色トライアングル【完結】
第4章 こんな事…絶対に言えない。
日も落ちて暗くなったけど通い慣れた道
大きな通りは明るいしたくさんの人で賑わってる。
涼しい風を感じながら帰るのもいいかも…
あ、そうだ!
久しぶりにシュシュのケーキ買って帰ろ。
地元で評判のケーキ屋さん
由美も好きだし一緒に食べよ!
きっと喜ぶよ
──//
ケーキを買って外に出ると…
ポツポツ
え、嘘でしょ?─雨だ!
予報では曇りだったはず、傘なんて持ってないよ。
ちょっと急ご。
ポツポツ─ポツポツ─
最悪、雨が強くなってきちゃった!
普段は通らない道だけど近道があるって言ってたよね!
よし、行ってみよう!
──その考えがいけなかった。
橋の手前を曲がって暫く歩くと街頭は少ないし人通りも殆どなくなった。
古びたアパートにチラホラ部屋の明かりはついてるけど─ちょっと怖くなってきた。
真っ直ぐ行けばたぶん大通りに出るはずだから
早く行こ!
急いで通り抜けようとすると─
アパートの敷地から男の人が3人出てきた!
若そうだけど…
私の姿を確認しこそこそ話してるよう見える。
……何か、イヤだな!
そう思ったけど、ここで引き返しても─
早く帰りたいし大丈夫でしょ?
行こう!
でも、私が道の端っこに寄ると男達は道幅一杯に広がって進路を塞ごうとしてるみたい。
──やっぱり引き返そ!
何となくだけど危険を察知
振り向いて急いで歩き出すと、私を追い掛けるように走って来る足音が聞こえた…
え?なに!
3人の男達が私の周りを囲んでくる。
「どこ行くの?逃げなくてもいいじゃん」
「……別に、そう言うわけじゃ…」