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飴色トライアングル【完結】
第4章 こんな事…絶対に言えない。
◇◆◇
あの日から数日
授業が終わり1人校門を出ると…
!?─ヒデ
前からヒデが来るのが見えた。
「美緒…待ってたんだ!少し話そ」
「……」
怒って会いに来たんでしょ?
電話やメールも返さないから…
人気の少ない脇道を黙って付いていくと
暫くしてヒデが振り返った…
顔がまともに見れなくて俯いたままの私を見てヒデが大きなため息をつく
「はぁ──」
「……」
「美緒、携帯は?」
「……失くしちゃっ「嘘だ!」
やっぱり怒ってる。
いつもと声のトーンが違う
「俺が美緒を1人にしたから怒ってるんだろ?」
違う、そんなんじゃない!
そんなんじゃないけど─
今は話したくない…
ホントは学校だって休みたいけど
そんなことしたら家族やみんなが心配するから
頑張って明るくしなきゃって思うけど
まだ気持ちの整理が出来なくて─
「ごめんなさい、暫く─私に連絡しないで欲しい」
「は?…どういう事?理由は?」
理由は─言えない!
まだ自分でも現状を受け止めきれなくて
考える時間が欲しい。
このままビデと付き合っていきたいけどそれでいいの?ずっと自問自答の日々─
考えさせて欲しいの!
「言えないのか?」
「……ごめ、んなさい─ヒック、ごめ…」
お願いだから…聞かないで!
今はただ、ヒデの顔を見るのが辛い。
お願い!
ヒック、ヒック…
「美緒、今度はちゃんと時間作るから、そんなに怒るなよ…」
ブンブン、怒ってるからじゃない…
ヒデが悪いんでもないから
ただ私が─ヒックヒック
「じゃなんで?…俺が嫌いになった?」ブンブン、