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飴色トライアングル【完結】
第5章 優しくなんて…しないで!

「フラれたんですか」
「─ううん、逆!」

「大好きな彼だったんだけど、私の方から……浮気されたとかそんなんじゃないの」

「なんで自分から?…好きだったんでしょ?」

「ごめん千秋それは聞かないで…しいて言えば私の心の問題かな」

理由なんてビデには言えないよ。
だって大好きだったんだもん!

未だにどれが正解なのかも分からないけど

あの時は、辛くて苦しくてヒデの側に居てはいけないと思った!

「別れたくなかったけど…怖くて逃げちゃった」

こんな説明じゃ分からないだろうけど
千秋は黙って聞いてくれた!

「再会したんですか?その彼と」
「クスッ、そうなの笑っちゃうのよ再会の仕方が」

必死に忘れようとして漸く落ち着いて来たのに

グスン
ビデに酷い事しちゃったからきっとバチが当たったんだ!

「先輩?…泣かないで」
あ、ごめん!グスッ
もうやめよ…せっかく千秋と久しぶりに飲みに来たのに話題が暗すぎる!

「飲も飲も」
「そうですね」
滲んだ涙を拭ってビールをごくりと呑み込んだ。


「じゃ、飲み会セッティングしていいんですね」
もちろん是非お願いします!

「分かりました!とびきりのイケメンを揃えますから…楽しみにしてて下さい」

ホントに?


暫く2人で楽しく話してたのに

千秋ったら…何かあるの?

さっきからキョロキョロして
誰かを待ってるみたい!

「誰か来るの?」
「……」

「ねぇ千秋「あっ!来た」え?

千秋の目線の先には男性がいて…
私達に気づいて歩いてくる。

どういう事?

「こんばんは」

へ?なんで私に?
いきなり挨拶されて声がうわずった!

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