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飴色トライアングル【完結】
第1章 なんで今頃私の前に現れるの?


ガタンガタン、ゴトンゴトン─

暫くすると電車は次の駅に到着した。

ドアが開き乗客の乗り降りが一段落した頃…
何気なくホームに眼を移した。


ん?─
スマホを弄りながらホームに佇む1人の男性に眼を奪われた。

え!……まさかね…

こんなところにいるわけないし─

でも、横顔があの人に似てるような気がして…眼が離せなくなった。

ちょっとでいいから
こっちを見てくれないかな

暫くその男性を眼で追っていると…

プシュュュュ─「あっ!」
無情にもドアは閉まって動き出した。
バタン─ガタンゴトン

残念!
あとちょっとだったのに…

姿が小さくなっても何故かその男性が気になって仕方ない─


〝さっきの人、横顔が英昭に似てたな〟

ふと昔の恋人が頭に浮かんできた─


元気にしてるかな?英昭…
あれから7年

アハハ──元気に決まってるよね─

英昭も、もう27!
きっと結婚して今頃は幸せな家庭を築いてるんだろうな!

大好きだった元彼


ふとあの頃の事を思い出しギュッと胸を締め付けられるように切なくなった。


バカだね考えたって仕方ないのに
無意識に思い出してる時があるんだから─

もうどうにもならないのにね…

はぁ~!
もう千秋が変なこと言うから
余計なこと思い出しちゃったでしょ─

いい加減、私も前を向かなきゃ。

恋人か~
もう1度だけ千秋にお願いしてみようかな?

〝誰か紹介して〟って!
やっぱり、これからずっと1人じゃ寂しいし。

恋が出来るかは…正直不安だけど

もう1度、あの時のような熱い恋をしてみるのも─
いいかもね…


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