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飴色トライアングル【完結】
第6章 私の想いは─封印しなきゃ。
私が挨拶を済ませると由美がヒデに声を掛ける。
「英昭さん、適当に座ってて…すぐ用意するから」
「ぁ、あ~」
いそいそと料理の準備をする由美が可愛くて微笑ましい。
じゃ私は由美を手伝ってあげよう…
そう思ってキッチンに行こうとしたのに
「お姉ちゃんは英昭さんの話し相手になってあげて」
えっ!
そんな
「いいからお願い」
「……ぅ、ん」
何を話せばいいの?
共通の話題なんてないし
でも黙ってるのも息苦しい
えっと「英昭さん!「美緒ちゃん!!」
あ!
ヒデも困ったみたい!
発した言葉が被さった─
アハハ、は~!
「あのさ美緒ちゃん、あの時…」
あの時?…なに?
そこまで言っておいてヒデの話が途切れた!
「なんですか?」
「あぁ~、無理やり連れて帰って来たけど、一緒にいたのは彼氏だったのかな?」
一緒にいた?
それって大智さんの事かな。
「いえ、あれは「え!お姉ちゃん彼氏いたの?」
2人の会話に、由美が入ってきた!
「違うってば、お友達だよ」
「なんだぁ、違うの?お姉ちゃんもそろそろ彼氏作らなきゃヤバくない?」あ、うんそうだね!
ホント、もう早く作らなきゃ
「お姉ちゃん高校の時は彼氏いたのに、それからどうなの?」
え?
何故かその時ヒデと眼が合った!
「…い、いいじゃない、そんな事」
ほら、ヒデも気まずそう。
「…いるに決まってるだろ?ねぇ美緒ちゃん」
ヒデの冷たい視線が刺さってくる。
「やっぱり?お姉ちゃん、男の人が怖いんでしょ?」
ちょっと由美!
「怖い?」
ヒデがその言葉に反応する。
ブンブン
そんな事ないよ。